水は、土地とともに我が国の国土を構成する重要な要素であるとともに、生命にとって必要不可欠なものである。しかしながら水の利用にあたっては、人間の社会経済活動にともない、自然の水循環系に対して、水資源開発、供給施設、排水処理施設等による人為的な操作が加えられている。このため、「健全な水循環系」の構築により、人類及び地球上の生態系が、水の恵みを持続的に受けられるようにすることが必要不可欠である。 我が国は世界でも有数の多雨地帯であるアジアモンスーン地帯に位置し、年平均降水量は1,718mmである。これは世界の年平均降水量約970mmの約2倍となっている。一方、人口一人当たりの年平均降水総量をみると、約5,100m3/年・人と、世界の平均である22,000m3/年・人の4分の1程度である。 年平均降水量を地域別にみると、北海道、関東臨海、東北、関東内陸及び山陽で全国平均を下回っている。一方、北陸、