電子ブックは否応なく普及していくだろうが、かといって「紙の本」が絶滅することはないだろう。 私は電子ブック推進派ではあるが、「紙の本」との棲み分けは必要だと思っている。 「1つのタブレットに何千冊もの電子ブックを入れて持ち歩ける」……といったキャッチコピーがあるが、じつのところ何千冊も持ち歩く必要はない。 そもそも一度に読めるのは1冊の本。 器用な人は複数の本をとっかえひっかえで読めるかもしれないが、「読む」ときには1冊の本、1つの作品だ。 速読できる人は、数分で文庫本1冊を読んでしまえるが、普通の読書スピードだと、数時間はかかる。読書好きであれば次から次に本を読んでいくかもしれないが、せいぜい1日1冊、あるいは週に1冊、たまにしか読まないのであれば月に1冊くらいだろう。 タブレットに何千冊も入っている必要はないのだ。そのとき読みたい本が、1冊あればこと足りる。 このことについて参考になる