2009年01月10日14:54 カテゴリ 空から女の子が降ってこない 空を見上げてしまったのは、昨日の晩、姉がラピュタのDVDを食い入るように観ていたせいだ。冬の日は落ちるのが早くて、部活帰りの午後六時はもう夜だった。 僕からは彼女の顔は見えなかった。ちょうど街灯の下にいる僕の顔は、彼女からは丸見えなのかもしれない。彼女はビルの屋上にいた。一旦視線をゆっくり下げて階数を数えて、五階建て古びた雑居ビル、また視線を上げる。金網の外の狭いスペースに腰かけて、足をぶらぶらさせている。じっと僕のほうを見つめているみたいなのだけれど、暗くて本当にそうなのかはよくわからない。地上の灯りはビルの屋上の高さまでは照らさない。背格好だけの印象で、中一か小六か、同い年か一つ下くらいに見えた。 軽く手を上げてみたものの、彼女の動きは足のぶらぶらだけだった。けれど、顔はずっと僕のほうに向いている気がした。息を止め
【降臨賞】空から女の子が降ってくるオリジナルの創作小説・漫画を募集します。 条件は「空から女の子が降ってくること」です。要約すると「空から女の子が降ってくる」としか言いようのない話であれば、それ以外の点は自由です。 字数制限 : 200〜1000 字程度 字数制限を度外視したら物凄く長くなりました。なんだこれ?ってぐらい。 - そんなに慌しく動き回ったところでどのみち焼き討ちにされちまうってんだよ・・・ まだ陽も高いうちから蕎麦屋の軒先でビッタクタビッタクタと酒を呑み恨めしい眼差しで往来に向かって罵詈雑言を吐いている男の元へ、店から出てきた若い女中が声を掛ける。 「牛ちゃん、もういい加減でお終いにしときなさいよ」 「ああ、うるせえな。あんたはおれのカカアかなんかのつもりか」 「ばっ。誰があんたなんかの連れ合いになるもんかい」 若い女中は捨て台詞を吐くと頬を赤らめて通りの向こう側へと駆けてい
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