復興事業費の一部地元負担を盛り込んだ東日本大震災の新たな復興枠組みが固まった18日、竹下亘復興相が記者会見で「全て与えられるより、一部のリスクを負うことで人間は本気になる。被災地は必死でやっているが、さらに必死のギアをもう一段上げていただきたい」と述べた発言に対し、県内では19日、「被災地が『甘え』ているから負担を求めるのか」「被災地の頑張りが分かってない」などと反発が相次いだ。 行政と連携して移動図書館を開設している釜石市の団体職員の男性(29)は「被災地の人はすごく必死にやっている」と竹下復興相の認識を一蹴。「一部負担したからギアが上がったり、リスクがあって精度が上がるということはなく、『本気になる』『より良くなる』こととは直接関係ない。むしろ一部負担による現場の混乱や計画の見直しなどでさらに復興が遅れる」と懸念する。 被災地を支援する北上市のNPO法人いわて連携復興センターの鹿野順一