学校現場のタイムカード導入は、プラスに働くかーー。教員の長時間労働是正について議論している中教審の特別部会で8月、タイムカードを活用して勤務時間を把握するなどといった緊急提言がまとめられた。 2016年度の教員勤務実態調査によると、タイムカードなどで教員の毎日の退勤時刻の管理をしているのは、小学校で10.3%、中学校では13.3%と少数だ。すでにタイムカードを導入している学校ではどんなことが起きているのだろうか。現場で働く教員に話を聞いてみた。 川崎市の中学教諭の武田さん(30代女性・仮名)は、今年の4月から市全体でタイムカードが導入された。ただ、記録は出勤時のみで、土日の部活動も記録できない。「本当に職員の勤務を管理する気があるのか疑問です。なんのために導入したのか」と訴えている。 他にも、「導入したことで、管理が逆に強まった」「タイムカードがあるおかげで、労働時間が異常だと認識はできて