能登半島地震をきっかけに「集団移住」に関する論争が起きている。元新潟県知事と2ちゃんねる創設者のひろゆき氏が対談したところ、「論破王が論破された」とネットがざわつく事態に。しかし、集団移住は待ったなしの課題であり、場外乱闘を繰り広げている場合ではない。「無住集落」の専門家と、石川県珠洲市の高齢被災者に話を聞いた。(ジャーナリスト 高橋 徹) ● 集団移住は待ったなしの課題 「論破した・された」ではない 能登半島地震を契機に、「集団移住論争」が湧き起こっている。発端は1月8日、立憲民主党の米山隆一衆院議員がX(旧ツイッター)に「維持が困難になっていた集落では、復興ではなく移住を選択する事をきちんと組織的に行うべきだと思います」などと投稿したことだった。 新潟県では、2004年に発生した中越地震をきっかけに集団移住をした集落がある。新潟県知事の経験を踏まえた米山議員の投稿だが、それに反論したの