山口銀行の頭取解任」クーデターの舞台裏 生命保険会社との癒着問題。田原頭取は、同行の保険商品の紹介先が一社に偏っていることを問題視して是正を求め、一部役員と激しく対立していた。この役員が解任される前に先手を打ってクーデターを決行。頭取解任の多数派工作は四月頃から進められていたという。 『選択』2004年8月号「経済情報カプセル」より一部抜粋 田中相談役と田原頭取との亀裂を決定的にしたのは、金融庁検査を無事乗り切り、名実ともに山口銀行の顔となった田原頭取が次に手を付けたのは、保険会社との癒着という「パンドラの箱」だった。 その生命保険会社が山口銀行の筆頭株主で、歴代社長が山口銀行の監査役に就任している明治安田生命であれば、特に問題にはならなかったのかもしれない。 しかしその保険勧誘は銀行対保険会社との協力関係ではなく、あくまでも田中氏と幼馴染の保険外務員のS女史との私的な関係であり、S女史が