世界で最も迅速で、精度が高いと言われてきた日本の津波の情報。 3月の大津波による甚大な被害を受けて、気象庁は津波に関する情報を大幅に見直す方針です。 8日に公表された改善策の中間報告について、社会部気象庁担当の島川英介記者が解説します。 大震災で突きつけられた課題 3月11日、気象庁が最初に発表した予想される津波の高さは、宮城県で「6メートル」、岩手県と福島県で「3メートル」でした。 その後、高さの予想は「10メートル以上」にまで段階的に引き上げられましたが、停電などの影響で情報が届かなかった地域も多く、結果的に、迅速な避難には役立ちませんでした。 気象庁の担当者は「地震の規模や津波の高さを過小に評価していたことを認識できず、避難の遅れにつながった」と話し、せっかくの情報が、むしろ逃げ遅れを助長していた可能性すらあると受け止めています。 気象庁は6月から専門家などを集めて勉強会を設