これまではIDM(アイデンティティ管理)製品が持つ機能や特長などを紹介してきたが、今回はID管理の構築をテーマに、フェーズ分けによる段階的な導入やユーザー情報のカテゴリ分類など、主に要件定義と概要設計について紹介する。 導入フェーズの考え方 IDMの導入において非常に重要な要素となるのは、構築に入る前の要件定義と概要設計だ。IDMは全社あるいはグループ企業までを対象とするため、検討範囲が広くユーザーの要求も流動的になりがちである。構築が進むにつれて「この機能も」「このシステムとの連携も」などと当初の予定よりも要求範囲が大きくなることが多く、この要件定義と概要設計を確実に押さえておくことが、構築段階でのトラブル発生を少なくするコツである。 また、全社的な認証基盤システムとなるIDMでは、構築期間が数カ月におよび、幾つかのフェーズに分けて構築する場合が多い。このフェーズ分けの検討も重要な要件定
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