合気道ひとりごと８９≫ 武道の愛 新しい年を迎え、本ブログをご覧いただいている皆様はじめ、合気道を愛するすべての方々のご多幸をお祈り申しあげます。そして、合気道を通じて平和で心豊かな社会の実現に少しでも貢献できますよう願うものです。 さて、今年のＮＨＫの大河ドラマは上杉謙信の後嗣景勝に従った戦国武将直江兼続が主人公です。兼続は愛用の兜に漢字の愛の字を模った前立てを付けていたことで知られています。兜に愛とはいささか奇異な感じがしますが、それはわたしたちが今風の愛のイメージに馴染んでいるからでしょう。 愛という言葉の意味するところは時代とその背景によってずいぶん異なります。もちろん、昔から情愛、仁愛、慈愛という意味合いもあったでしょうが、そのような意味での受けとめ方はそれほどポピュラーではなかったかもしれません。とりわけ仏教においては、愛とは執着であり、煩悩を生ずるもとと考えられています。愛するものと別れると
