2020年に、当時の「まんがタイムきらら」グループ統括の編集長が『ぼっち・ざ・ろっく!』について話している記事がある。編集長は本作を、意識的に尖った作品を多く掲載している「まんがタイムきららMAX」の代表格であり、読者の中でも「次に来る作品」と思う人は多いのではないかという談話をしてくれている。*1 『ぼっち・ざ・ろっく!』のアニメ化は当時から時間の問題と思われていたが、果たして2022年に登場したTVアニメ版『ぼっち・ざ・ろっく!』は、非常にフレッシュな演出陣・作画陣が、2022年の最新の画面・演出を存分に見せてくれる最高のTVシリーズアニメとして、オタクのTLを席巻中である。 この記事では『ぼっち・ざ・ろっく!』第3話、終始繋がれない手の演出により描かれた、彼らの音楽の「かたち」にフォーカスしたい。 3話の映像演出の概要 第3話「馳せサンズ」(絵コンテ・演出:山本ゆうすけ(副監督さん)