私には弟の他に妹がいるが ごく仲の良い友人すら妹の存在を知らない。 妹と私は凹と凸のようなもので、 趣味も会話も何もかも合わない、顔も似ていない、妹は下ネタも言わない。 二人が合わさるとようやくバランスのとれた一人の人間が出来あがる。 幼いころはよく遊んだ。しかし、いつからか私と妹の関係はおかしなことになる。 さて、私は高校受験で失敗している 第一志望の高校には入れず、栃木のとある高校に入学したわけだが
唐突だが、僕の父親は内科医で母親は小児科医の医者だ。僕は金持ちのボンボンだ。僕はこれをなるべく隠している。必ず色眼鏡で見られるからだ。「お前はボンボンだから自力がない」というようなことをよく言われる。しかし、色眼鏡で見られていわれのない差別を受けることは、ムカつくのだがどうでもいい。金持ちのボンボンであることの困ったことは、金銭的な面で親を頼ってしまい退路をどうしても断てない、ということだ。僕が東京に来たのは3年半前。それまでアルバイトして貯めた80万を持って上京した。けして物見遊山に来たわけじゃない。その時の気持ちは、明確な言葉としては思い出せないが。「当事者になりたい」というものだった。この不況の中一歩一歩歩いている人達がいて、その人たちと同じように、いや、僕は自分にすごく自信を持っている人間だから、それ以上に自分でお金を稼いで歩きたい。それなら実家で暮らしながら稼げばいいのでは?と言
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