JR北海道は2日、青函トンネルにある海峡線・竜飛(たっぴ)海底駅(青森県外ケ浜(そとがはま)町、海面下134メートル)と吉岡海底駅(北海道福島町、同149.5メートル)を来春廃止する方針を明らかにした。2016年春に開業する北海道新幹線・新青森−新函館(仮称)間の建設工事のためで、国内の海底駅は姿を消すことになった。 【写真で見る】見物客で連日満員の賑わい竜飛海底駅(1963年8月撮影) 両駅は元々、保守車両の待避所と機材基地だったが、1988年の青函トンネル開通と同時に、見学用の海底駅として世界で初めて開設された。 竜飛海底駅には青函トンネル工事の様子を伝えるパネルなどがあり、ピーク時の89年度は約4万人が訪問。現在も1日2本の見学用特急が運行しているが、昨年度の見学者は約4300人に落ち込んでいた。見学用特急の運行は11月10日が最後で、海底駅としての機能を事実上終える。 吉岡海