正常な気道では、鼻から吸った空気はのどを通過して気管支に入ります。一方、OSASの気道では、のどの奥が軟口蓋(なんこうがい)や舌根(ぜっこん)で閉塞しているため、呼吸が停止してしまいます。この様に気道が閉塞して呼吸が停止することを「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)と呼びます。 気道が閉塞することにより、呼吸が停止することがOSASの原因でした。それでは実際に呼吸停止により私たちの体にどんな変化が起こるのでしょうか。最大の問題は呼吸停止により、低酸素を起こすことにあります。下の図は、未治療のOSASの方が寝ている時の酸素飽和度の推移を表しています。赤い線は酸素飽和度が90%、つまり私たちが生きていくために最低限必要な酸素量を表していますが、赤い線を割っている部分が低酸素ということになります。 低酸素をもう少しわかりやすく説明してみましょう。皆さんは登山を行ったことはあるでしょうか?高所で