「とうとうAnazonで結婚相手がポチれるようになったらしいよ」 「うそでしょ」 「ほんとだって。ほら、今度結婚する池田さんも、旦那さんAnazonで見つけたらしいよ」 スタバで氷の溶け切ったアイスコーヒーを飲みながら、クミはなんでもないように言った。「本人は隠してるみたいだけど、課のひとみんな知ってるんじゃないかな〜」 思えば急だった。池田さんの結婚。 「たしかに、ずっと彼氏とかいないって聞いてたから正直びっくりした。池田さんも婚活してたんだ〜って」 クミがすらっとした足を組み替えると、エナメル素材のパンプスの先に照明が当たってテラテラと光った。 「むしろ婚活サイトとかより、ぴったりの人紹介してくれるらしいよ。購入履歴とかで趣味の合う人勝手にマッチングしてくれるしね」 まじか。なんか恐ろしいな。 「あたしも旦那Anazonで探そっかな〜」 「結婚してるじゃん」 「だってもっといい人いたか
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