たまらなく不安な夜には、いつもラジオが流れていた。ラジオはわたしたちの夜に忍びこむ。「さびしいのはおまえだけじゃない」と。武道館とライブビューイング会場に駆けつけたのは2万2千人のリトルトゥース。その1人1人にオードリーとの"夜"があるのだと想うと、それだけで胸は一杯になってしまう。しかし、そんな感傷に簡単には浸らせてはくれないのがオードリーだ。武道館という大舞台であろうと、特別なことはしない。「内輪ウケを全力でやりにきてます」と、いつも通りの"夜"を展開させるのだ。そんな照れ方こそが、オードリーなりのリスナーへの信頼で、愛情のように想える。 「早速だけど苦情言っていい?」と始まった最初のフリートークは、若林と春日の父親のイラストがプリントされた特注パーカーについて。カメラに映し出される白いパーカー、若林の父の頭上には"輪っか"が乗っている。「俺の親父が3年前に隠れたんだけどね」という番組
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