ヘタレにも「反戦」は可能か 交通事故の後遺症を抱えてもう14年になるが、いまだに思うように体が動かない。ちょっと無理をすると、瞬く間にバランスを崩して寝込んでしまう。2015年の8月にも一度、無理を承知で安保法制に反対する国会前のデモに参加したが、それだけでやはり寝込んだ。おのずと、社会生活を維持するために、できる範囲の限られた動きだけをするようになる。基本は職場と自宅の往復。人付き合いも最低限。体を張らない。まったくもって、ヘタレである。 そんなヘタレの私が「戦争と平和」などという大きなテーマについて、いったい何を語れるだろう。しかも隣国の軍事力を意識せざるをえない、この国際情勢。何を言っても裏目に出そうで、口をつぐみたくもなる。 けれども、どこか危機感を煽られているようなこの状況に、疑問や違和感を覚えている人もいるかもしれない。かといって、目の前の生活でせいいっぱいで、体を張って何かで