スピードスケート特有の1500咳をものともせず ――高木選手はなぜ可能に? 清水 氷の情報、ブレードの感覚をキャッチする足の裏のセンサーが鋭敏で、それを伝達する神経や筋肉のアクセルの調整も凄く繊細ですね。もちろん、それを可能にするのはパワーを生み出すためのトレーニングですが、ただ彼女は、身体そのものはそれほど強い選手ではないと思います。 清水 あれはスピードスケート特有の1500咳(せんごひゃくせき)というものだと思います。僕も経験がありますが1500mの距離って気道が炎症しやすいんですよ。 北京入りして間もない頃、美帆選手が調子悪そうだったので声をかけると、直前に1500mのトライアルを何本かこなしてきたと。それで咳が止まらないんだと理解しましたけど、初戦の3000mは相当辛かったと思いますね。それに、13日間で7試合もこなせば、肺が炎症してしまっているのは間違いないと思います。それなの