商用アニメーションを制作するには、膨大な費用と人員を必要とする。脚本、絵コンテ、原動画、背景、トレス、彩色、撮影、録音、声優、エトセトラ…。各部門それぞれに人手が必要だし、それを召抱えるには支払われるべき賃金が必要だ。「家内制手工業」として始まった日本のアニメスタジオが大きく成長するには、それを支える「スポンサー」の存在が不可欠であった。戦前、大正時代においては文部省が「大口」のスポンサーであった。アニメーションで教育映画を制作したのである。大正時代のアニメーション産業についての詳細は、以下のリンクを参照されたし。迂闊なことを俺がここに書いたらすんげー怒られるので。 アニゲノム〜日本動画興亡史〜 戦中には海軍省がスポンサーとなり、「桃太郎の海鷲」、「桃太郎 海の神兵」などが制作される。これらの作品に影絵担当として参加した政岡憲三は後に「日本動画株式会社」を設立し、それを東映が会社ごと買収し