アニメは越境する (日本映画は生きている 第6巻) 作者: 黒沢清,吉見俊哉,四方田犬彦,李鳳宇出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/07/30メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 82回この商品を含むブログ (8件) を見る先月末に岩波書店から出版された『アニメは越境する』を読んだ。日本映画は生きているシリーズの第6巻で、国内外のアニメ研究者による計八本の論稿、神山健治×上野俊哉の座談会、佐藤大、上橋菜穂子らによる短いエッセイが収録されている。 以下、雑感。 津堅信之「日本の初期アニメーションの諸相と発達」 1930年頃までの初期アニメ史を最新の研究成果も踏まえながら実証的に記述したもの。この時期の日本がいち早く実写/アニメーションの境界に自覚的になり、アニメという表現媒体の独自性に気づいた点を指摘している。特に、前衛的手法としての「人形アニメーション」や学生やアマチュア