資産価格と金融政策: 動学的一般均衡モデルによる分析と展望 齋藤雅士、福永一郎 本稿では、資産価格の動きを金融政策運営上どのようにみていくべきかについて、資本市場の不完全性を考慮した動学的一般均衡モデルを用いて分析するとともに、関連する最近の研究動向も紹介しながら、理論的な考察を行う。分析からは、資本市場が不完全な場合には、資産価格を参照しながら金融政策運営を行うことが望ましくなる可能性がある一方で、資産価格の変動の起因となるショックの性質に関して中央銀行の持つ情報が不完全な場合には、資産価格を参照しないことが望ましくなる可能性があることがわかった。 キーワード:資産価格、金融政策、資本市場の不完全性、動学的一般均衡モデル 「金融研究」掲載論文等の内容や意見は、執筆者個人に属し、日本銀行あるいは金融研究所の公式見解を示すものではありません。 Copyright 2008 Bank of J
3 2010.3 ソーシャル・レンディングの 機能 ―maneoの事例を題材に― 森田 果 たしうるのではないか、と期待する向きがあるように Ⅰ . はじめに 近時、これまでになかった金融仲介メカニズムとし て、ソーシャル・レンディング(social lending)ない しソーシャル・ファイナンス(social finance)が脚光 を浴び始めている。銀行という伝統的な金融仲介機関 が個人にとっては必ずしも利用しにくいものである一 方、いわゆる消費者金融という金融仲介機関も貸金業 法の改正以降その存在感を弱めつつある中で、金融仲 介のための新たなルートを開拓するものとして目新し さがあるのである。 特に、貸金業法の改正によって、消費者金融業者が かつてのような高金利(いわゆるグレーゾーン金利) での貸出を行うことができなくなった結果、従来であ れば消費者金融業者から借入がで
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