「満員電車にベビーカーで乗ったら舌打ちされた」「公共の場で赤ちゃんが泣いてしまい、文句を言われた」。こういった光景を目にした、あるいは体験したことのあるママは少なくないのではないだろか。 母親にはやむを得ない事情があるものだし、赤ちゃんが泣いてしまうのは仕方のないことだ。しかし、こうした赤ちゃんと親に関する話題は、たびたびネット上でも話題となり、炎上しやすくもある。 なぜ日本では、赤ちゃんがこれほどまでに議論の対象になるのだろうか。『赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。』(三輪舎)の著者、境 治さんに聞いてみた。 「その理由のひとつは、赤ちゃんと接する機会が少ないからだと思いますね。子育ての大変さというのは、触れてみないと分からない。かつては日本でも兄弟姉妹や親せきの多い状態では、下の子の面倒を見る機会がありました。でも今は、核家族化で子育てに触れる機会は圧倒的に少なくなっ