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  • 『千曲川のスケッチ』 - 日常からの世界

    1899年(明治32年)から島崎藤村は小諸義塾の教師を6年間勤めました。この時代の藤村の教員生活が『千曲川のスケッチ』からうかがうことができます。書かれたのは明治末年から大正初年です。雑誌『中学世界』に連載したものでした。夏目漱石の『坊ちゃん』は1906年(明治39年)に出版されますが、漱石が愛媛県尋常中学校(現在の松山東高等学校)の教師生活を始めたのは1895年(明治28年)ですから、漱石の中学教員生活よりも少し後のことになります。しかし、この両者の「田舎」にたいする向き合い方はまるでちがっていたように思います。少なくとも『坊ちゃん』と『千曲川のスケッチ』を比べる限り。『坊ちゃん』は ぶうと云って汽船がとまると、艀(はしけ)が岸を離れて、漕ぎ寄せて来た。船頭は真っ裸に赤ふんどしをしめている。野蛮な所だ。 といった感じですから、はなからこの地域で生きている人たちを見る気がない(小説の坊ちゃ

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