80年代のガンプラブームのころ、「コミックボンボン」などの雑誌には大量にガンプラの記事や広告が掲載されていた。そんなプラモデルの広告写真から出発し、現在でも完成品フィギュアを含めたホビー製品を専業で撮りつづけているプロカメラマンが、高瀬ゆうじさんだ。「フリーランスで同じぐらいの仕事歴の人は、おそらくいないと思う」とみずからも認める高瀬さんは、ホビー業界を裏から見つめつづけた生き証人でもある。過去の、現在の、そして未来のホビー業界について、高瀬さんにざっくばらんにお話していただいた。 スーツアクターの癖を覚えて、フィギュアをポージングさせる ── 最初にホビー関係の写真を撮ったのは、いつ頃なのでしょう? 高瀬 37年ぐらい前です。バンダイの「機動戦士ガンダム」シリーズの、「リアルタイプザク」と「リアルタイプドム」を雑誌広告用に撮ったのが初めての仕事でした。 ── それ以前は、何をされていたの