前回は日本で知られていないRFIDの利用分野として医療機関のRTLSを取り上げましたが、今回もやはり日本での報道が少ない利用分野を取り上げたいと思います。とはいってもITpro読者の皆さんにとってはなじみの薄い分野ではありません。データセンターでのITアセット、具体的にはサーバーやブレード、ルーターの管理にRFIDタグを使うという用途です。この分野では昨年に米国で大きな動きがあり、その動きが世界へと影響を与えそうな気配があります。 米国でもデータセンターでのITアセットの管理はデータセンター運営者の悩みの種です。サーバーやルーターなどの納品から廃棄までのライフサイクルの管理や定期的な棚卸し作業は、顧客との契約に加えSOX法などの規制によって詳細が定められています。特に負担の高いのは棚卸し作業。ラックにあるサーバーやルーターのラベルを腰をかがめながら読み、ノートにチェックしていく大変な作業に