『狼の口』の久慈光久氏が今回描くのは“不撓不屈の一騎討ち”。 ばら戦争での二人の騎士の一騎討ちを描いた表題作『甲冑武闘』、ローマ時代の女剣闘士の戦いを描く『剣闘奴隷アキレイア』『剣闘奴隷アマゾニア』の三本の中編と現代スイス軍の女性兵士の訓練を描く『新兵ゾフィ』、ギリシア神話を現代風に翻案した『セレネとエンデュミオン』、『狼の口』の登場人物が長野の温泉旅館に集合!?ヴァルターとヴォルフラムがババ抜きで雌雄を決する『慰安旅行』の三本の短編が収録されています。 まずは表題作『甲冑武闘』が激渋胸熱な傑作です。舞台は十五世紀後半のイングランド、ランカスター派とヨーク派とが血で血を洗う内戦を繰り広げた「ばら戦争」。その代表的な戦いである「ウェイクフィールドの戦い(1460年)」で出会ったランカスター派の老騎士ウィリアムとヨーク派の若き騎士プライスフィールドのジョン、二人の騎士の一騎討ちから物語は始まり
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