なぜ日本の経済はよくならないのか。東京都立大学経済経営学部の宮本弘曉教授は「25年間も賃金は上がらず、日本人は貧困化している。その原因は『未熟な資本主義』にある」という。宮本さんの著書『51のデータが明かす日本経済の構造』(PHP新書)からお届けする――。 賃金は25年前のまま…日本の「一人負け」が続く根本原因 世界でインフレが高進するなか、国内の賃金が上がらなくては、日本は貧困化してしまいます。 日本の賃金はこの25年間ほとんど上がっていません。一方、他の先進国では賃金は大きく上昇しているので、日本だけが一人負けしている状況です。 賃上げは経営判断であり、その基本は労働生産性と経済の見通しです。日本で賃金が上がらない大きな理由は、労働生産性が低迷し、経済の見通しが明るくないからです。 つまり、賃金を上げるためには、労働生産性を高め、将来の展望を良くしなくてはいけません。これは、端的に言う
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