変わりつづける。学びつづける。新しい自分に出会うための1ページ。
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各『KIFファイルのダウンロード』のリンクからは、図以降の変化およびコメントを収録したKIFファイルがダウンロード可能です。 KIFファイルの再生には、『柿木の将棋ソフトウェア』から、棋譜再生の定番ソフト・Kifu for Windowsをダウンロードしてお使いください。 ※ 現在、最新のファイルではありません。(2018/8/1) 1. ▲7六歩△3四歩 初手▲7六歩は、角道を開ける手である。 将棋を覚える際には、▲7六歩と▲2六歩が二大初手だと教わる。ただし、採用率は4:1(『2ch棋譜』調べ)くらいで、圧倒的に▲7六歩のほうが多い。理由は単純で、初手▲7六歩は居飛車党も振り飛車党も指す手であるのに対し、初手▲2六歩はほぼ居飛車党しか指さない手だからである。 対する後手の△3四歩も同じく角道を開ける手だ。 振り飛車党の2手目としては当たり前すぎるほどの手で、振り飛車で△3四歩以外の2手
(数日前、事務所のルームにて) アーニャちゃん、おはよう!えーと、ドーブラエ、ウートラ…かな? 「ドーブラエ ウートラ!おはよう、ですね。ミナミ、ロシア語も上手です」 そう?まだ、アーニャちゃんから教わってる途中だけどね。 「ミナミはもっと自信もっていいですね。ミナミはマジメで、勉強もできて、キレイで、優しいです」 …恥ずかしいから、別の話をしよ? あれ、机の上の盤……アーニャちゃんが並べてたの? 「ダー、少し、困ったことがあって」 ……何かあったの? 「ミナミからレクツィアしてもらった矢倉、指そうとしましたね。…でも、相矢倉にならないことが増えました。こんな形に組まれてしまいます」 えーと……『居角左美濃』だね。ここから、後手に攻められるんでしょう? 「ダー、でも、どうすればいいのか、何が狙いなのか、わからないです。だから、並べて考えてましたね」 この形は、とても難しいよ。…でも、どうし
横歩取り定跡のお勉強をしましょう。 『2三歩、3四飛』の定跡です。 初手より▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩 ▲3四飛 △8八角成 ▲同銀 △2五角 ここで▲3四飛と取るのが「横歩取り」でしたね。 横歩を取るかとらないかは自由です。取らないで2六飛や2八飛も一局。 でも大抵は取ります。理由は「それで先手が有利になるから」。 ただし条件があって、それは「(先手の)あなたがその後の定跡を知っていれば」という条件です。知らないのならば、「まあ、やめとけ」と言っておきます。知らないと結構悩ましいんですよ、この後は。 以前の記事(『よこふ物語1 ヨコフって何?の巻』)でも書きましたが、現在のプロ棋士はそれ(△2三歩▲3四飛の後の展開)がしっかりわかっていますので、そもそも上図にある後手の△2三歩は指しません。2三歩
将棋の普及を考えるときに、よく問題視されることのひとつに、将棋のハンデのつけ方がイケてないという話があります。おそらく多くの方がそう思ったことがあるでしょう。先日も、海外普及について議論をする機会があったのですが、やはりその話題になり、改めて駒落ちには課題が多いと感じました。 逆に、ハンデがうまく出来ている例としてよく比較されるのが囲碁です。囲碁には置き碁というシステムがあり、下手が予め黒石をいくつか置いた状態から始めます。実力の違う者同士が対局を楽しむ上で、とてもうまく機能しているようですが、将棋との違いはどこにあるのでしょうか。今回は駒落ちの課題を2つのフェーズに分けて考えてみます。 フェーズ1: 駒落ちを始めるまで … 「変更内容が極端すぎて前向きになれない」 日本でもそうかもしれませんが、特に海外で初めて将棋を知った人と指す場合、駒を落とすということを拒否されるケースが多いです。理
出題者プロフィール 若島正 1952年、京都市生まれ。英米文学者、翻訳家、アンソロジスト。現在、京都大学大学院文学研究科教授。日本ナボコフ協会運営委員。詰め将棋、チェス・プロブレム作家。チェス・プロブレム専門誌「Problem Paradise」編集長。将棋では赤旗名人戦優勝(1975年)、チェス・プロブレムでは国際チェス連盟から解答競技インターナショナル・マスターなどの実績がある。 著書に『ロリータ、ロリータ、ロリータ』(07年、作品社)、『乱視読者の英米短篇講義』(03年、研究社)=第55回読売文学賞随筆・紀行賞受賞=、『乱視読者の帰還』(01年、みすず書房)=平成14年度本格ミステリー大賞評論・研究部門受賞=など多数。
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