法務省は7日、「平成20年版犯罪白書」を公表した。白書は法務総合研究所がまとめたもので、今回は「高齢犯罪者の実態と処遇」を特集。増加する65歳以上の高齢者の犯罪を分析し、今後、人口の多い団塊の世代が高齢期に達することによる犯罪増加に警鐘を鳴らしている。万引、暴行…高齢者犯罪の典型的事例 白書によると、平成19年の自動車運転過失致死傷などを除いた一般刑法犯の高齢者検挙人員は男子3万3255人、女子1万5350人。男女ともに同じ基準で統計がとれる昭和63年以降最高で、同年の男子6675人、女子3213人のそれぞれ約4・9、4・8倍となっている。全体に占める高齢者の比率も、63年の2・5%から13・3%と大幅に増加した。 この間、高齢者人口自体も増えているが、63年を100とした場合、平成19年の高齢者人口は199・2と約2倍の増加だったのに対し、検挙人員は491・6、起訴人員は742・3、新受