立教大学は6月6日、「体重が重い人ほど滑り台を早く滑るのはなぜか」という、一見もっともらしいものの、物理学的には“自由落下の一様性”から見ると不思議な謎を、卒業研究のテーマとして探求し解明したことを発表した。 同成果は、立教大 理学部の村田次郎教授、同・塩田将基学部生(研究当時)らの研究チームによるもの。詳細は、日本物理教育学会の刊行する物理全般を扱う公式学術誌「物理教育」に掲載され、査読前プレプリントが「Jxiv」で公開されている。 もし空気抵抗がなければ、物体を落下させると、羽毛のように軽いものであれ、鉄球のように重いものであれ、「自由落下の一様性」により同じ時間をかけて地面に落下する。この性質は、ガリレオ・ガリレイが行ったピサの斜塔での実験でも知られている。 自由落下の一様性。重いものも軽いものも、同じ加速度で落下する。慣性の大きさも重力も質量に比例するためだ。摩擦のある斜面を滑る時