禅の十牛図。牛を求める旅。 牛とは、他ならぬ自己そのものの事である。 中国に伝わるこの十枚の絵について、 この本の最初(p.8~p.9)に、次のように書かれている。 ---------- われわれは、類いまれな巡礼に出る 禅の十牛図は 人間意識の歴史の中でも、あるユニークなものだ <真実>はいままでさまざまな方法で表現され しかも、それはつねに どうしても表現されないままであることがわかってきた どう表現してみても、それはするりと身をかわす つかみどころがない それはただただ描写から逃げてしまう そのために使った言葉も、それを包含できない そして、表現した瞬間― たちまちあなたは欲求不満を感じてしまう まるで、本質的なものは取り残されて 非本質的なものだけが表現されたかのように― 禅の十牛図は その表現不可なるものを表現しようとしたひとつの試みだ そこで、最初にこの十牛図の歴史について少し
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