今や検索サービスのみならず、クラウドコンピューティングの基盤(プラットフォーム)の提供者となりつつある米グーグル。同社がクラウドに邁進する理由は何なのか。ネットの世界をどう変えていこうとしているのか。クラウド戦略の担い手として米ビジネス・ウイーク誌の表紙を飾った経験もあるカリスマエンジニアのクリストフ・ブシーリヤ氏に聞いた。(聞き手は中村建助=日経ソリューションビジネス編集長、玉置亮太=日経コンピュータ) グーグルの考えるクラウドコンピューティングの意義は何か。 利用者にとってクラウドコンピューティングの利点は大きく二つある。一つは様々な選択の自由を与えることだ。WindowsマシンはもとよりMacbook Air、iPhone、BlackBerryなど、利用者のデバイスを問わない。OSも何でも良い。クライアントに必要なのは基本的にWebブラウザだけだ。同じアプリケーションに様々なデバイス