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ブックマーク / screammachine.hateblo.jp (9)

  • 老猫殺し。-絶叫機械+絶望中止

    中学二年の秋、美術部の友人が死にかけの老を拾った。家の前で雨に濡れて、顔は疥癬で腫れあがっていた。飼っていた犬が吠えたので気づいたのだそうだ。近所に住んでいるその友人は、慌てた様子で私に電話をかけてきた。 「手伝ってほしい、が死にそう」 私が友人の家に着くと、はタオルで巻かれ、ダンボール箱に入れられていた。大柄な友人が、ずいぶんと小さくなってダンボールの横に座っている。雨よけにたてかけたビニール傘からはみ出てたジャージの肩が、しっとりと濡れていた。 友人が行きつけの動物病院まで五分。小柄な私が箱を持ち、友人が傘をさし、互いに軽口を叩きながら向かった。抱えたダンボール箱から体温が伝わってくる、はガリガリにやせているのに、重かった。 飼っていたわけでもないんだけど、家の前で死なれたら寝覚めが悪いからさ、と友人が言った。私は友人が抱えている課題を思い出し、作業が遅れた良い言い訳になるじゃ

    老猫殺し。-絶叫機械+絶望中止
  • 絶叫機械+絶望中止 - いま、小学校へ通っているぼくへ。

    先日の被害妄想騒ぎ(私が騒いでただけ)は、相手方のコメント削除という結果に落ち着いてしまったので重ねて書きますけど、私が悪いんですからね。私が相手のコメントから悪意を勝手に感じ取って、ショックを受けて、騒いで、鎮まって、謝った、ってことであって、相手方が何かトンデモないことを書いていたわけではないです。 で、話は変わるんですが、mixiで議論した(最悪だこのひと)。 なんかここ数日興奮しているのはですね、原因はわかってるんですよ。 果てしなき渇き 作者: 深町秋生出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2005/01/27メディア: 単行 クリック: 82回この商品を含むブログ (57件) を見る これを読んでるからだ!(ほんと最悪だこのひと、深町さんのせいにするつもりですかよ) これを読んでいると、血が沸騰し、体温が上がり、瞳孔が開き、打鍵速度が増す。 実際脚仕事やってて一晩で直し終了し

    絶叫機械+絶望中止 - いま、小学校へ通っているぼくへ。
  • 2006-08-25

    むかしむかし、南の方に、人いの魔女がいた。 子供をさらってはう、おそろしい魔女だった。 うわさによれば、自分の美しさをたもつために子供の肝をっていたらしい。それが、まったく効き目がないどころか、えばうほど醜くなった。目は飛び出て、爪はとがり、歯は牙に、肌は紙やすりのようにガサガサの灰色になってしまった。それでも「子供の肝をえば若く美しくいられる」と信じた魔女は、やがて気が狂った。 あるとき、肝をうことで醜くなることに気づいた狂った人いの魔女は、意味もなく子供をさらっては、肝以外の部分をうことにした。 手足をわれた子供は、いつまでも死なないので、苦しみ続けた。 魔女の屋敷には地下牢があった。何層にも及ぶ地下牢には、それぞれの部屋に五人ずつ、約三百人の子供が、手足をちぎられたまま閉じ込められていた。 あるとき、旅の騎士がそのうわさを聞き、魔女を倒そうと屋敷へ向かったが、そこ

    2006-08-25
  • 絶叫機械+絶望中止 - 『時をかける少女』試写会

    応募したら当たったので行きました、ブロガー向け試写会。 どうしてブロガーを招待したのか?そりゃ、自信があったからだ。当に面白かった。やられた。アレですよ、招待されて褒めると「タダで見たからだろ」とか「ポスターもらったからだろ」とか(以下略)思われてしまうんじゃないかという自意識が出てくるんですけど、この『時をかける少女』に関しては……ごめんなさい、今のところけなす部分がない。 悲しいことに、世間でひどく言われている映画を擁護するか、ひどい映画をひどいひどいと書いてきたおれは、どうも普通にいい映画の感想が書けない身体になってしまったらしい。不幸だ。まあそういうわけなので、大変申し訳ないんだけど、他の映画をダシにして「面白さ」について考えてみたいと思う。ちゃんとした(?)感想は一緒に行ったid:kotokoさんとid:reriさん、そして公式ブログにトラバされている方々が書いているので、そち

    絶叫機械+絶望中止 - 『時をかける少女』試写会
  • 絶叫機械+絶望中止 - 童話「三人の少年」

    三人の少年が、遠くに浮かぶぼんやりとした輝きに目を奪われた。 「ああ、あの輝きが欲しいなあ」 輝きは彼達に名誉や富を与えてくれるように見えたし、何よりその輝きを見ていると彼達は心が安らいだ。 一人の少年は、輝きに至るまでの道筋を調べる為に、村の古老の家に行った。 一人の少年は、輝きに至るまでの道を、正しく進もうと決めた。 一人の少年は、とりあえず輝きを追いかけて走り出した。 一人目の少年が村の古老の家に着き、輝きの事を話すと、古老は言った。 「輝きへ至る道筋などはない、輝きをもう一度よく見なさい」 少年は、古老が答えをくれなかったので、ガッカリしてもとの場所に戻った。 古老の言う通り、輝きを良く見てみよう。 少年が目を細めて輝きを見ると、中には怖い顔の鬼や獣が潜んでいた。 少年は、恐ろしくなって、輝きから目をそらした。 すると、目の前に可愛らしい少女がいて、輝いて見えたので、彼はその少女と

    絶叫機械+絶望中止 - 童話「三人の少年」
  • 絶叫機械+絶望中止 - [ふしぎ]目で音を聴く。

    スピーカーの上に板を置いて、その上に塩かなんかふって、ピーッて音程をあげてくと模様ができる、という映像。 http://www.youtube.com/watch?v=Zkox6niJ1Wc http://youtube-105.vo.llnwd.net/d1/01/C5/Zkox6niJ1Wc.flv 目や耳というのは、手と同じ外部感覚器官なので、乱暴に言うと互換性がある。脳はそれらの器官から入ってくる情報を、整理しやすいように分類する。映像なら「これは四角い」「これは丸い」「手前から奥に伸びている」と分類するし、音なら「遠くか近くか」「前後左右」「高いか低いか」を分類する。 こうやって文字に書くとわかりやすいな、音も光も感覚器官にとっては同じ「波」なのだね。波長の高低と強弱で、おれらは自分のまわりに何があるのかを知るのだ。脳は頭蓋骨の中で、世界ってこんなんかな、と想像している。それをお

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  • 絶叫機械+絶望中止 - 2006年04月12日 本物なのにミニチュアに見える写真と動画。

    Model World Olivo Barbieriとゆうひとの、世界の建造物をヘリからアオって撮ろうというプロジェクト。これは小さい! そして日でも撮っていられる方がいらっしゃる。 http://www.tokatsufilm.com/special/travelogue.html 実際に撮影してるところをTVで見たのですけど、驚くほど簡単な方法でした。カメラに詳しくないのでよくわかんないけど、「普通はこういう風に撮るわけですが、この部分をこういう風に斜めにするだけです」とかそんな感じ。目からウロコ。 http://d.hatena.ne.jp/./kowagari/20060410/1144653454 動画:http://d.hatena.ne.jp/./kowagari/20060412/1144820344 よくわかんないと書きながら当はわかっているのかもしれないけど、おれは

    絶叫機械+絶望中止 - 2006年04月12日 本物なのにミニチュアに見える写真と動画。
  • 絶叫機械+絶望中止 - 2006年03月10日 宗教の勧誘はなぜ怖いのか。

    要約:宗教の勧誘は、なぜ断りにくく、かつ怖いのか。そして知人から勧誘を受けた場合は、どのように対応するべきか。 というわけで宗教勧誘についてのお話。テキストはこれだけど。 今まで創価については半分ネタみたいな感じで聞いてたんだが。 まさか俺にもやって来るとは。 http://www.nyasoku.com/archives/50386914.html 宗教というのは、人間を救うためにあるはずのものです。ところがその勧誘が無宗教者にとっては怖い、なぜか怖い。宗教側もわかっていて「最初はみんな嫌がるんだよねー」なんてことを言う、怖いの前提かよ。 「最初はみんな怖がるんだけど、よく知ったら怖くないからさ」 「一度偉い人の話を聞いてほしいんだよね、聞けばわかるって!」 「みんながこれをやれば世の中良くなると思うんだよね」 何だこれ、プッシャーか。やればわかっちゃうんだ、こえー。 何でこうまで言うこ

    絶叫機械+絶望中止 - 2006年03月10日 宗教の勧誘はなぜ怖いのか。
  • 絶叫機械+絶望中止 - ゲド戦記の例の話公開。

    片話とは はてなキーワードが全く含まれない 1KB 以上の小説を書くこと。筒井康隆『残像に口紅を』の変形。短文ならば可能であるが 意味のある記述を恐るべき速度で行った場合 その面倒臭さは真剣勝負以上の http://neo.g.hatena.ne.jp/xx-internet/20060212/p1 恐るべき速度では行えないこの苦行、挑戦と失敗を繰り返すことになるだろう。麻草が何度も内容を確かめるのは自分への猜疑が原因か。 『虎眼流片話、つかまつれ!』 あー無理。ていうか小……説?書けると思う? 麻草は自問した。既に行った書き直しは三回、もはや最初の書き込みは原型をとどめていない。そして四回。これはまさに脳の再結線と言えよう。人格の細部を修正していけば、やがて理想の自己像に近づく。その時自分を眺めているのは、もとの自分だろうか。もしかしたら、別の誰かが自分のふりをしているだけなのかもしれな

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