『島唄を歩く1』小浜司著 琉球新報社・1500円+税 島唄を歩く 1 小浜司は、島唄(三線音楽)に憑(つ)かれた人である。〈街は民謡であふれていた〉時代に多感な少年期を過ごした。まどろむ朝、「親子ラジオ」から流れてくる民謡が彼の原体験だ。 〈三線は景色であり、空気であり、匂いである〉という小浜が、さまざまな人たちと豊かな対話を重ねた。沖縄民謡黄金期を築いた歌手たち、親子ラジオの経営者、島唄研究者、プロデューサーや映画監督など、24人の声をいきいきと伝える。 彼らに通底するのは、民謡への深い思いだ。個性的な歌手たちの戦前戦後の軌跡、それぞれの歌の風景が見えてくる。 昭和10年ごろ、パナマ帽子を編む読谷村の仕事場で、三線に合わせてみんなで歌った光景を語る津波恒徳。本島中部の村に暮らす登川誠仁少年は、毎晩、毛遊びを聴きながら育ち、クバの木の三線を作った。与那国島の宮良康正は、農作業の合間に力強い
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く