1.映画とはなにか 映画は写真や絵をつぎつぎに表示していくものである。これはフィルムや映写機が物理的にそういうものだから、そうとしか言いようがない。フィルムをなくしたデータであっても、けっきょくは写真や絵やCGなどをつぎつぎに表示するのだから同じである。したがって、写真や絵がつぎつぎに表示されないものは映画ではない。映画は本のように読み飛ばすこともできなければ、演劇のように自由に内容を変えることもできない。この物理的な制約のもとに映画は存在する。 映画は写真や絵をつぎつぎに表示していくものである。 写真や絵はイメージである。イメージは意味の束である。メッセージがことばで直接書かれているわけじゃないので、イメージからはあらゆる意味が読みとれる。どんな解釈も許される。逆に、ひとつの意味しか読みとれないものはイメージではない。 写真や絵のイメージからは、あらゆる意味が読みとれる。 映画は、あらゆ