「アベノマスク」を含む約8千万枚もの政府の在庫マスクの解消策が決まった。廃棄の費用は約6千万円と想定されていたが、配送などに約5億円かかる見込みだという。 マスク配布事業の公文書開示を国に求めている神戸学院大の上脇博之(ひろし)さんは、「無駄に無駄を重ねるな」と怒りの声をあげる。 「マスク問題は『統治のあり方』に関わる。税金を新たに費やしてマスクが倉庫から消えても、無駄が生じた事業の『検証と反省』の必要性を消してはならない」。上脇さんはそう訴えている。 ――在庫マスクをめぐり、厚生労働省は約7100万枚を配布し、約730万枚を処分すると発表しました。 私は、在庫マスクは廃棄すべきだったと思っています。希望者がいるからといって、使い道のなかった布マスクを、さらに5億円もの税金を使って送付するのは、無駄に無駄を重ねることになるからです。 2020年春以降にマスクの品薄状態が解消に向かっている中