格差も極まれり。貧困問題に取り組むNGOのオックスファムは最新の報告書で、世界ではわずか62人の富豪が、最貧層35億人分と同じだけの富を所有しているという。 この62人の昨年の富は1兆7600億ドルに上り、世界人口の半分以上を合わせた額を上回った。2010年には、世界人口の半分と同じ富を独占していたのは388人の富豪だった。この1年で富はますます少数に集中し、今では二階建てバスの定員にも満たない人数になっている。 富裕層の富は2010~2015の間に44%増大。これはざっとカナダのGDPと同じ額だ。富の集中と租税回避地に隠された推定7兆6000億ドルの資産のおかげで、世界的な貧富の格差は「過去例をみない極端さになりつつある」と、同リポートは警告する。 「社会契約」が破綻 「金融危機と世界大不況の後、経済は再び回復しはじめている。これは喜ぶべきことだと誰もが思っている。だが、所得の成長や富の
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