架空の国「彩雲国(さいうんこく)」の宮廷を舞台に、少女の奮闘を描いたファンタジー小説「彩雲国物語」シリーズが、高齢者の女性にじわじわと支持を広げている。中高生や若い女性をターゲットにした「ライトノベル」に区分される同シリーズは、累計350万部を突破する人気作。“おばさん世代”への意外な善戦に、担当者も「ライトノベルが高齢者に広がるのは珍しい」と驚いている。(滝口亜希) ライトノベルの主な読者層は中学生から30代の女性で、カバーや挿絵に少女漫画風のイラストが描かれているのが特徴。中華的な世界観をイメージさせる「彩雲国」は、名門出身ながら貧乏な女の子が、困難を乗り越えながら、史上初の女性官吏として出世していくというストーリーだ。 平成15年に角川ビーンズ文庫から第1巻が発売されて以来、読者に高い支持を得ていたが、昨年4月からNHKでアニメ放送が始まり、人気に拍車がかかった。現在は平積みで陳列す
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