証券最大手の野村ホールディングスが、アジアにおけるビジネスを拡大しつつある。 その象徴ともいえるのが、11月10日に野村が獲得した、マレーシア通信大手で携帯電話事業会社のMAXIS BERHADの新規上場の共同主幹事だ。もともとマレーシアには拠点を持っていた野村だが、旧リーマン・ブラザーズの人材獲得によって、一気に案件の具体化が進んだかたちとなった。 上場規模は32億ドルと東南アジア最大規模で、今年度の新規上場では世界で4番目に相当する。6社の共同主幹事のうち、野村は販売額でも上位に名を連ねた。 旧リーマンの欧州・アジア部門を承継した野村は今年7月以降、すでに欧州におけるビジネスで成果を出し始めている。とりわけ目立つのはロンドン証券取引所の株式取引件数で、取引シェアは現在7%を超え、3ヵ月連続の1位となっている。 債券・為替などのトレーディング業務も、2009年度第2四半期は、売上高に当た