東京電力は7日、福島第1原発5、6号機(冷温停止)にたまった低濃度の放射性汚染水について、放射性物質や塩分を除去した上で敷地内に散布を始めたと発表した。敷地内にある伐採木の自然発火や、放射性物質を含んだ粉じんの飛散を防ぐため、毎日100立方メートルを散水する。 5、6号機の原子炉建屋、タービン建屋地下には、津波で浸入した海水や雨水がたまっており、うち1万7000立方メートルを仮設タンクや人工浮き島「メガフロート」に移送したが満杯に近づいている。散水には、この水を浄化して使う。 東電によると、福島県や地元自治体、茨城県内の自治体に散水の了承を得ている。散水によって放射性物質が海や地下水に流れ込む可能性については「少ないと考えている」としている。 経済産業省原子力安全・保安院によると、散水に使う水に含まれる放射性セシウムや放射性ヨウ素はいずれも検出限界以下。森山善範・原子力災害対策監は「散水の