肩甲骨打法とは,特殊なものではありません.従来使っていた筋肉にプラスして,従来の打法では利用していなかった肩の後ろ(肩甲骨)周りの筋肉を有効利用する打法です.従って,よっぽど特殊な打法をしている人を除いて,殆ど全ての人にとって有効です.むしろ,この打法を使わないということは,使える筋肉を使わないということであり,大きな損失です.たとえて言えば,手首の筋肉を使わないとか,腕を折りたたむ筋肉を使わないといったことに相当します.しかし,利用できる筋肉の量や質を考慮するともっと重大かも知れません.日本卓球が世界の水準から大きく置き去りにされたのは,「皆で弱ければ怖くない」と,この打法を無視してきたからと言っても過言ではないと思います.卓球王国2005年7月号などで高島規郎さんが詳しい啓蒙記事を書いて下さっているので,そこでの写真を利用して,超入門的解説をします. まず,肩甲骨とその周辺の筋肉は下図