日米合意で米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設が計画されている沖縄県名護市辺野古は、多様な海草類が台風などの被害をほとんど受けずに安定して生息していることが、日本自然保護協会などの調査で分かった。来月には、名古屋市で国連生物多様性条約第10回締約国会議(COP10=名古屋会議)が開かれるが、同協会は「安全保障上の問題があるとしても、議長国である日本が自分の足元で生物多様性を破壊するようなことをしていいのか」と、合意の見直しを訴えている。 調査は今年7月、調査経験のある市民ボランティア延べ39人が参加して実施。辺野古には、約490ヘクタールの国内最大級の海草藻場がある。海草類は、過去の調査と同じ7種類が確認され、生育している面積も02年以降ほとんど変化がなかった。 他の海域では台風で海草が激減したところもあるが、辺野古は環境が安定し、絶滅危惧(きぐ)種ジュゴンの餌となる海草が豊富であるこ