ずっと以前にふってくれリストに登録していた「はてなダイアラー絵本百選」。待つことしばしでしたが、ようやく本日id:shionoさんより回ってきました。すでに一冊はあたためてあったので、早速。 リスベス・ツヴェルガーの絵によせて 子供の頃、絵本を捲った記憶と言えば、ひなたの記憶である。いつでも温かくて、心配事のない日なたぼっこのような記憶である。 その記憶に、いつでも少しだけ影がさしている。冷たい不穏な記憶が混じっている。突然お日さまが雲に隠れてしまうような。突然冷たい風が頬をなぜていくような。突然身をすくめてしまうような。私を心安らかにしておいてはくれない記憶が混じっているのである。 その記憶の正体が「リスベス・ツヴェルガー」の描く絵本だったのである。 彼女の絵を見たことがあるだろうか。細い硬質な線、淡い薄暗い色あい、写実的な動物たち、どこか悲しそうな人物たち。彼女の描く絵本の世界は、どこ