Attribution:Tropenmuseum, part of the National Museum of World Cultures 預言者ジョヨボヨが語った「正義王ラト・アディル」伝説 インドネシアのジャワ島では、「ジョヨボヨの予言」というものが口承で長い間人々に受け継がれてきました。 ジョヨボヨとは、11世紀半ばのクディリ王朝の王ジョヨボヨのことで、彼がその後のジャワの未来を全て予言したという伝説。予言の中でジョヨボヨは、やがて乱れ狂った世が来るが、正義王ラト・アディルが現れて正義と繁栄の王国が現れると告げた、とされます。 以降、このジョヨボヨの正義王伝説に則って、それぞれの時代で自らを正義王と名乗る人物が現れて「世に正義を為すべく」行動を起こしていくことになります。 この思想は長い時間をかけてジャワ全域に、下層階級から王族まで幅広い階層の人が持つ共通文脈になっていきました。