ギリシャ国債購入の割合が極めて高い銀行の経営が、ギリシャの財政危機のあおりで急速に悪化し、昨年6月、EUなどに支援を要請していたキプロス。 しかし、当時のディミトリス・フリストフィアス政権はその条件となる国営企業の民営化などの改革を拒み交渉は難航していた。 ところが、2月の選挙で、緊縮財政に前向きなニコス・アナスタシアディス新大統領へと政権交代があり、国民のそして世界の大きな期待が寄せられるなか行われた交渉での答えがこれだったのである。 今回、そのほかにも、法人税の引き上げという条件が掲げられているが、この国の法人税率は一律10%とEUで最低。実質的なオフショア金融ビジネスセンターとなっており、金融機関の総資産は国内総生産(GDP)の3倍とも5倍とも言われるいびつな状況にある。 そしてその2~3割はロシアの資金。ソ連崩壊の頃からロシアの新興財閥の投資場所となっているのである。マネーロンダリ