ただならぬタイトルの裏側には、ただならぬ闇が潜んでいた。地を這うような調査によって、ドミノ倒しのように明かされていく衝撃の事実。報道という武器を駆使して次々に繰り出される手技。それでも事態は動かない。「真実」への道のりは、ここまで遠いものか。そして「当たり前」のことを当たり前のように行うのは、ここまで難しいものか。 北関東連続幼女殺人事件は、栃木県足利市、群馬県太田市という隣接する2市で、5人の少女が姿を消した事件である。犯行は半径10キロという限定された地域で複数年おきに行われており、誘拐現場の大半がパチンコ店、そしてほとんどの遺体が河川敷で発見されるなど共通項は多いものの、犯人は未だに逮捕されていない。 事件を時系列に並べると、以下のようになる。 1979年 栃木県足利市 福島万弥ちゃん 5歳 殺害 1984年 栃木県足利市 長谷部有美ちゃん 5歳 殺害 1987年 群馬県尾島町 大