多くの人材を輩出したレバノン系移民の光と影 ヨーロッパ系の人はレバノンと聞くと以下のようなイメージを思い浮かべると言います。 地中海リゾート、移民、美女、豪華で瀟洒な建物。 日本人に同じ質問をしたらこのような答えが返ってくるかもしれません。 内戦、ヒズブッラー、カルロス・ゴーン、爆発事故。 いずれのイメージも一面的ではありますが、間違ってなく、レバノンという国の側面を表しています。 そうしたイメージに寄与しているのが今回扱うレバノン移民です。レバノン移民は19世紀後半から世界中に拡散し国際的な影響力を高める一方で、レバノン本国に対しても影響力を与え「魔境国家」を形成しました。 1. 国際的に活躍するレバノン系 19世紀末から始まったレバノン移民は、南北アメリカやヨーロッパを中心として世界各地に広がり、主に商業活動で同胞のビジネス・ネットワークを広げ、成功する人物を多数輩出しました。ビジネス