◼️『AKIRA』のすごさが伝わりきっていないのは「スゴすぎるから」 漫画家/イラストレーターである大友克洋。その画業を振り返る全集『OTOMO THE COMPLETE WORKS』の配本が第2期に入り、いよいよ大作『AKIRA』の刊行が始まった。 【写真】大好評「大友克洋全集 AKIRAセル画展」 大友克洋については、SNSで「最近の高校生は水木しげるは知っていても、大友克洋は知らない」というエピソードがバズっていたのも記憶に新しい。その原因は、「大友克洋の作品は、セックス・ピストルズや『スター・ウォーズ』のようなものだから」なのではないだろうか。 ピストルズも『スター・ウォーズ』も、登場した当初は強烈な衝撃を周囲に与えた。が、衝撃が大きすぎて周囲の風景を一変させてしまったため、のちに生まれた世代にとっては変更後の風景が標準になってしまい、最初の衝撃がうまく理解できない存在だ。パンクや