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ブックマーク / tetsu.s7.xrea.com (1)

  • 透明になれなかった僕たちのために

    透明になれなかった僕たちのために 村田君が死んだ。僕が通っていた小学校の美術教室の裏にはアリの巣があって、僕と村田君は図工の時間にはいつもそこに陣取り、絵を描くフリをしながらアリを虐殺して遊んでいた。ある日の僕は、絵の具で生き埋めにしたり筆洗い用のバケツの中に入れて水攻めにしたり単純にで踏みまくったりとかしてアリを殺していたんだけど、その横で村田君は何やらブツブツ念仏みたいなのを唱えながら黙々とアリをっているのだった。負けた、と僕は思った。猛烈にこみ上げてくる吐き気を抑えながら、僕はとりあえず村田君に尋ねてみた。 「アリってどんな味すんの?」 村田君は、ニヤリ、意味深に笑って、 「別に、何の味もしないよ」 と答えた。チャイムが鳴ったので、僕たちは教室に戻った。 村田君はとにかく無駄にアナーキーな奴で、一点集中的にとがっていた。なにせ、小学生のクセにピストルズのTシャツを着て

    laiso
    laiso 2005/10/05
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