たとえば小説。 現在、黒雨が持つ読書方法論としては2つ実感できている。それがキャラクター主体の読み方であり、ストーリー主体の読み方なんだ。たとえば谷川流作品を読んで思った感想なんてものは、黒雨をその2つの読書方法から解き放つ架け橋となってくれるかもしれない。 キャラクターの設定を語り終えることが小説になりえる視点や、キャラクターは登場人物であり、登場人物が交差することにより生まれた「物語」を読むこともある。 当然ながら、他にも読み方は色々あるだろう。SFやミステリを読む人にとっては、作品中の仕掛けが重要であって、登場人物は二の次であり、作中の仕掛けのためのコマであることが優先事項である。 そういった視点の切り替えによって、小説というのは読み方や読後に抱く感想は変わっていく。どんなに自分に合わないと思った作品も、視点を変えるだけで恐ろしいほど感想が変わるものだ。 ここまでを前置きとして、本題